無力感から何が学べるか

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    昨日のマラソンの途中、正面から足元がおぼつかない男性が歩いてきた。よろけるように倒れたので、泥酔状態だと思われた。何とか立ち上がったが、座り込んでしまった為に声をかけようと近寄ってみた。みるとまだ若く、恐らく30歳そこそこだったと感じた。「大丈夫ですか?」と声をかけたところ、力ない笑顔で「何も食べてないんで」と答えた。僕は生憎持ち合わせがないし、しかも家から一番遠いところ(恐らく1キロは離れていたであろう)であったので、どうしてよいのか分からないまま僕自身もそこに立ち尽くすしか出来なかった。

    「もう、いいですから・・」と、逆に気を使われてしまい、「何も出来なくてすみません」と頭を下げその場を後にした。家に帰ってからも気になってしまい、その日の朝食もあまり進まなかった。考えた挙げ句財布を手に自転車でその現場に行ったのだが、人の気配はなかった。それはそうであろう、僕が戻ってきたのはその件から3時間程経過していたからだ。もっと適切な対応が出来たのではないかと自問した。なまぬるい安堵感と同時に。

    社会福祉士の勉強をしているにも関わらず、実行力、対処力ではまだまだ知識も力も足りていないという状況を露呈してしまった。あの時即座にこちらが行動に移せれば、経過は違っていたであろう。

    今朝の朝日新聞に掲載されていたが、大都市ではホームレスの若年化が進んでいるとの事。都内の自立支援センターでは、20代、30代の利用者が四分の一を占めているという。若年化が進むというよりも、若年で家を失った人が増加の一途をたどっているといった方がいいであろう。この状況は僕にとって対岸の火事ではない。寧ろ僕自身も火中にいたと言っても過言ではない。ただ僕の場合、親やパートナーの支えがあったからこそ、こうして暮らせているのであるだけだ。自分一人の力ではどうにもならなかったというのが現実である。そうした周囲の支えがなければ、僕が彼と同じような立場にいたという可能性は極めて高い。火柱が倒れてきたけど、偶然に別の柱が支えとなり、難を逃れられたようなものである。

    だからこそと思うのだが、実行力はまだまだである。

    先日、あるNPOのホームレス支援団体が行っている、新宿近辺での夜間の見守りに参加させていただいたのだが、その夜は血も凍りそうな寒さであった。見回りをしているこちらでさえ体調を崩しそうな状態であったのに、殆ど無防備の状態で夜を明かそうとしている方も見受けられた。
    声をかけると素直に答えてくれた事が印象に残った。おにぎりとみそ汁を差し出すと、深く頭を下げ感謝してくれた。本当に普通の人々であったのだ。普通の人が普通に仕事を持ち、普通に暮らせる社会を築かねば、僕らが想像した「夢の21世紀」には程遠い現実である。

    早速山谷にある福祉NPO法人に、ボランティア参加の打診をしてみた。在学中に様々な形で福祉と関わり、深く考えてみたい。僕は立派な施設で働くよりも、草の根的な小さい組織で働く方が向いているのかなと思う。しかも肉体労働を伴った、汗拭きタオルが欠かせないような仕事に。

    (写真 タイ東北部へ向かう列車内 筆者撮影)






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